オーダーメイド枕が信用できない
人生の三分の一は睡眠なんだからって言うじゃん。
枕売りたい人は。
枕売りた過ぎてもう逆に枕に売られてるくらいの人は、しまいにゃもう生きるとは100%夢であり睡眠であるくらいの事言うじゃん。
そんな人生の全てである睡眠を、オーダーメイド枕で上質なものにしませんかって。
確かに興味ある。
自分に合ったオーダーメイド枕だと睡眠の質が全く違うって言うじゃん。枕売りたい人が言うじゃん。
確かにこれは興味ある。
しかしオーダーメイド枕ってあんま信用できない部分ありません?
「あなたの首と頭の形を考慮してベストな枕を作りました」
なんて言われても、あくまでそっちが判断するベストでしょ?
「お客様の頭と首の形、骨格から作らせて頂きました枕がこちらです」
「え、これが僕の頭と首と骨格から判断されたベストな枕なんですか?」
「はい。29800円です」
「なんか手みたいの生えていますけど」
「はい。魔界に引きずり込むタイプの手です」
「いや、絶対安眠できないでしょこれ!何なんだよこの手は!」
「この手は魔界に引きずり込むタイプの手です。」
「いや、だからこんなんじゃ眠れないから。邪魔なだけだろこんな変な手が生えてたら」
「これは変な手ではなく、魔界に引きずり込むタイプの手です。お客様の頭と首の形を測定しました結果、これがベストな枕となりました」
「もういいよ。こんなんだったらいらねーよ」
「お気に召しませんか。ではこちらの枕は如何でしょうか?こちらもお客様の頭と首と骨格を測定しました結果導き出されたベストな枕です。」
「なんでベストな枕が2個もできちゃうんだよ」
「これは、どういう枕なの」
「はい、こちらは上の小皿に硫酸を注ぎまして、そこにアゴを乗せて頂く枕となっております。29800円です」
「いや、アゴ溶けちゃうけど」
「はい、そのようになってしまいました」
「しかもうつ伏せなの?」
「はい。アゴを溶かしつつ、うつ伏せで寝る枕となってしまいました」
「測定した結果、この変な皿の枕がベストだったの?」
「変な皿ではなく、硫酸を注いでアゴを乗せる為の小皿となっております」
「位置が高いバージョンもあります。34800円です」
「位置じゃないんだよ。皿なんだよ。皿がいらねーんだよ」
「こちら只の皿ではなく、硫酸を注いでアゴを乗せる為の小皿となっております」
「うるさいよ」