液体パパ

3人子育て中の個人タクシードライバーがわりと変な記事を公開します。



悪しき粉砂糖を許すな

粉砂糖は自己満。
以上。
はい!
はい論破!
粉砂糖論破!
粉砂糖これにて終了。
粉まとめてお帰り下さい。
お粉をまとめてお帰り下さい。

いやそのね、僕だって本当はこんな事言いたくありませんよ。
けど粉砂糖にはやられっぱなしなんでね、ここらでちょっと借りを返して貰おうかと思うわけですよ。
粉揃えて返して貰おうかと思うわけですよ。

善なる粉砂糖と悪しき粉砂糖がある

粉砂糖には良い使い方と悪い使い方があると思うんです。
善なる粉砂糖と悪しき粉砂糖ね。

善なる粉砂糖とは、いちごのショートケーキに振りかけられているタイプ。
あれは善。
可愛らしい。
冬のイメージが増幅するので見た目にも楽しいですよね。
最高。
やればできるじゃんか。

では悪しき粉砂糖とは何か。
それはあんドーナツやシュークリームに掛かっているタイプの粉砂糖だ。
ああ、忌々しい。
粉々にしてやりたい。

取り敢えずやった感

悪しき粉砂糖の特徴としては、「このままだとやべぇから何かしなきゃ」に尽きるわけ。
ご覧なさいよ、世の中の悪しき粉砂糖スイーツ達を。
殺風景な荒廃した大地を誤魔化すかのようにふりかかっているでしょうよ。

え?ああ、はいはい。
分かります。
分かりますよ。

「いや見た目が良くなるなら別に粉砂糖かかってても良いじゃん。馬鹿かよ。粉々にすんぞ!」
そう言いたいんですよね?

愚かな。

見た目が良くなるだけなら歓迎しよう。
それならば粉を長くして待ちわびたい気持ちだ。

しかし粉砂糖は「見た目」だけで扱える程甘い代物じゃねぇ。
粉砂糖は甘くねぇ。

粉砂糖は気化する

粉砂糖のかかったシュークリームを噛じった事があるだろうか。
その刹那、奴はどうなっているか。
口に張り付き、宙を舞い、飛び散り、そして虚空に消える。
「見た目」とやらのおかげで、ベタベタな粉砂糖は周囲に舞い散り、ありとあらゆる箇所に付着する事になるのだ。
あの瞬間、奴は気体。
こちらの怒りも一気に沸点に達するって話だ。

耳を澄ましてみよう。

「この至って普通のシュークリームに白い粉をぶっ掛けるだけで高値で捌ける!まったくボロい商売だぜ!ひーっひっひっひ!」

シュークリームからこんな声が聞こえてくるよ。

作っているサイドはこんなもんさ。
僕とてパン屋で働いていた過去を持つわけで、当時は茶こしみたいなふるいに乗せた粉砂糖を振るいに振るって、食べる人の事など微塵も考えずにただ無心に振るう思考停止殺戮マシーンになっていたものですよ。

善なる粉砂糖と悪しき粉砂糖。
我々は考えるべきなのだ。

粉砂糖はふるいにかけられるべきなのだ。


ショートケーキとの違い

では何故ショートケーキは許されているのか。
答えは簡単だ。
皿に置いてフォークで食べる事を想定されるケーキであれば、白い粉の不要な拡散を防げる訳で、それは合法粉砂糖と言える。

あんドーナツやシュークリームのように、かぶりつく事を前提とされたスイーツに粉砂糖をかける行為は、明らかな違法行為。
粉を見るより明らか。
こんな白い粉は警察に取り締まられるべき。

早い話が車内で食いたい

僕はシュークリームが大好き。
何故ならクリームが好きだからだ。
クリームを食べたい。
特に生クリームを。
シュークリームは生地の割合が低いのでクリームを手軽に食べるのに適したスイーツと言える。
コスパも良い。

しかしだ。
そこに粉砂糖がかかっていると話が変わってくる。
仕事がら車内でスイーツを食べる事も多い僕にとって、非合法粉砂糖をかまし続けると、やがてナビは白く曇り、座席はベタつき、フロントガラスから望む景色は常に雪化粧。

お客さんからは、もがけばもがく程動けなくなるベトベトタクシーとして認知され、いずれ誰も乗ってくれなくなるのだろうよ。

「あ!もがけばもがく程動けなくなるベトベトタクシーだ!」

心無い非合法粉砂糖のせいで、街の子供達から指をさされるのだろうよ。

身を粉にして働いていたとしてもだ!