イオンデモクラシー
イオンモールのフードコートは食べ物の選択肢がお化け。
最新のスマブラのキャラ選択くらいある。
カービィ食ってる横でガノンドロフとか食ってる。
子連れにとってこんな欲望の権化みたいな空間はないわけ。
主に親にとって。
いつもは子供を適当に騙して、「ラーメン屋はほら!お子様セットに玩具とお菓子ついてるよ!」とか言いながら自分が食べたいものに誘導しているんだけど、勝率は決して高くない。
どんだけプレゼンかましても二言目には回転寿司とか言うから。
フードコートはその必要がない。
封建制度から解き放たれし空間、イオンデモクラシー。
まず水を用意してさ、子供ら3人を席で待機させて、僕はお店のブースに食べ物を取りに行くわけですよ。
で、お盆にケンタッキーフライドチキン乗っけて意気揚々と戻ったらさ、遠目に知らないオジサンがうちが陣取った席を拭いているわけ。
珍しっ!
知らないオジサンが席を拭いているのって珍しっ!
なにゆえ!?つって急いで戻りますよね。ケンタッキーバウンドさせながら。
したら長男から三男が水を溢したって教えられて。
隣の家族のお父さんが拭いてくれてたって話で。
うちの子らは人見知りの能力者達だから、まぁ自分らが水を溢したとはいえ知らないオジサンがテーブル拭いていると硬直しちゃうわけですよね。
半泣きで。
激烈にお礼と感謝を繰り返したんだけど、あっちもあっちで子供3人連れで。
いやー申し訳ないやら有り難いやらで。
いやまぁ隣の席だからさ、その後もこっちがバウンドケンタッキー食ってる所とか丸見えなわけだけども。
あっちは上の子二人女の子で、一番下が男の子だったんだけど、そりゃあまぁこっちチラ見してきますよ。
特に男の子が。
リンガーハットのちゃんぽん食いながら。
やんわり接点が出来てしまったのだから無理もない。
申し訳ない。
こっちもこっちで人見知りの能力をいかんなく発動しているから、微妙にチラ見しますよ。
ケンタッキー食いながら。
数回地から離れた、宙を味わったケンタッキーを食いながら。
ちゃんぽんチラ見とケンタッキーチラ見。
いやーこれぞ解き放たれし空間、フードコート。