軽井沢おもちゃ王国の立体迷路を強めにレビュー
先日急遽思い立って軽井沢へ泊りに行ったわけです。
目的はおもちゃ王国というテーマパークに行くため。
雪遊びがしたいと次男が言った事から前日に宿を予約して車を走らせたんです。
そう、そのおもちゃ王国では雪遊びが出来るんですよ。
っていうか軽井沢の山間、標高1000メートルは超えている場所なので、別におもちゃ王国に入らなくても周辺の雪は豊富なんですけどね。
夏でも30度に達する日が殆どない軽井沢。
冬場なんてガッチガチよ。
RPGやってると必ず氷のダンジョンみたいのあるでしょ?
あれだから。
イエティみたいなモンスターだらけだから。
ただね、今冬の軽井沢は珍しく雪の少ない年で、いつもなら1メートルくらい積もるところ、まだ数センチしかないって現地の人が言ってた。
なるほどねー。
困るわー。
それじゃ困るわー。
弱いわー。
記事のネタ弱くなっちゃうわー。
こっちイエティ前提で来ちゃってるから。
ふもとの村長にフロストドラゴンに対抗する為にはイエティの毛を使った防寒服が必要だって言われてんだから。
5つ集めてこいって言われてんだから。
まぁ仕方ないです。
弱いけどおもちゃ王国の話します。
たまに盛るかも知れませんけど、おもちゃ王国の話します。
さて、おもちゃ王国はお金さえ払えば入国審査もいらない王国。
いや、さすがに仮面をつけて腕に鉄の爪を装着してたら許可がおりない可能性はありますけど。
バルログはお金を積んでも入れてもらえない可能性がありますけど。
おもちゃ王国にはオリジナルキャラがいます。
王様のシーゲルン1世を中心に、色違いの玩具の兵隊やフランス人形の姫とか。
しかし姫がフランス人形となるとシーゲルンはヤバい奴確定ですわ。
入り口ですでに猟奇的な臭いですわ。
入り口で出迎えてくれたのは玩具の兵隊ブレイブ。
王様じゃなくて良かったー。
フランス人形にされるとこだった。
さて、最初に向かったのは立体迷路。
王国へ攻め入る他国の兵を迷い込ませる恐怖の迷路だ。
屈強な兵士が幾度となく攻略に乗り出したが、誰一人帰ってきた者はいない。
そしていつしかこう呼ばれるようになった。
屍ボックス。
骸となっても出る事を許されない5階建てのキューブ型立体迷路。
いや、実際に入った僕には分かる。
5階建てなどと入り口には書かれているが、実際は異次元空間を利用した無限回廊で、亜空間迷宮だ。
脱出は不可能。
そう、通常の人間ならね。
ふふふ。
どうして今こうやって僕は記事を書くことが出来ているか、それを説明するとしよう。
まず迷路に入る前に券を買う必要がある。
1人400円だが5人家族のうちは2000円だ。
2種類あるコースを両方やるとなると4000円。
バカにならん。
この時点で多くの挑戦者は朽ち果てる。
しかもだ、その券売機周辺は混雑するから少し手前の小屋で待つ必要がある。
この時期、その小屋に設置されているのがこれだ。
火炎放射器。
灼熱の業火で小屋もろとも燃やされておしまい。
この時点で半数の挑戦者は脱落した。
噂通りにヤバイ王国だ。
だが、そうこなくてはな。
それでこそ攻略のしがいがあるってもんだ。
迷宮内は狭く危険だ。
油断すると大人の体は押し潰されて終わる。
既に王の掌に乗っかっているという事は忘れてはならない。
生かすも潰すも相手の気分次第ってわけさ。
先程も触れたが、この迷宮のコースは二通り。
体力コースと知力コースにわかれている。
始めにどちらかを選択するのだが、それによって捺すスタンプの色が違う。
そして同色のスタンプを3つ集めなければ最後のゴールの扉を開けることは出来ない。
朽ちた先人達の血でスタンプを推し、上階を目指して突き進むのだ。
スタンプ台の付近には指についた血の痕が。
迷宮の過酷さがお分かりいただける事だろう。
だが僕は分かってしまった。
逆にこの痕を辿ればスタンプ台の場所に近づけるという事を。
血の痕があればスタンプ台が近い証拠なのだ。
迷宮の途中に外が見える場所が。
あれは…観覧車…?
あはは、楽しそうじゃないか。
僕も乗せてくれよ〜!
はっ!
いや、待て!
こんな所に観覧車がある筈が無い!
ここは亜空間の立体迷路だぞ!
だとすればこれは幻覚だ!
きっとそれぞれの挑戦者の脳内にある楽しい記憶を呼び起こし、それを見せているんだ。
あの観覧車は、実際は恐らく魔界の巨獣に違いない。
近づいたら…アウトだ…。
そうか…僕が迷宮の攻略に少しだけ近づいたせいか…。
なんて卑劣な罠を仕掛けるんだ…。
シーゲルン1世よ!
お前の!お前の目的は一体なんなんだ!!
こ、これは!
取っ手が4つ!?
どれか1つが正解か。
ならば順番に試してみれば…。
はっ!いやまてよ?
僕がシーゲルンの立場だったらどうする?
順番に試させるような事はするだろうか?
否!
正解はたった一つ。
それ以外は…。
死だ!!
正解以外の取っ手を回したら、電流で黒焦げにされてしまう事だろう。
どれが正解だ?
一体どれが?
一番上か?
はたまた一番下か?
いや、こういう場面では真ん中を選びにくいという心理をついた罠か?
どうすれば、一体どうすれば…。
師匠!
師匠がもし生きていたら、師匠があの時、僕をかばって死ななければ、あの奥義を受け継ぐ事が出来たのなら、こんな場面でも迷わずに選択出来た筈なのに…。
”このたわけが!”
!?
今、師匠の声が聞こえたような…!?
これも幻聴か。
全く、この亜空間迷宮は懐かしいあの声まで再現してきやがるのかよ。
”このたわけ者!我が奥義はとっくに教えとる!後はお主が自ら気付かねばならぬのじゃ!”
確かに師匠の声!!
この扉の向こう側からだ!
師匠がこの扉の向こうに!
どれを選べば師匠の元に!?
一体どれが!?
教えてください師匠!
”人生は選択の連続じゃ。その都度人は迷い、成功、失敗等と一喜一憂する。だが、選択などというものは大した事では無い。”
ど、どういう事ですか?
”開けた扉の先で何をするかが全てなのじゃ。取っ手の種類で人は迷うが、そこに大きな違いなぞ無い。開けた先が何であれ、そこで成功するのか失敗するのか、それを決めるのはお主次第というわけじゃ”
選択そのものに失敗や成功などというものは無い…。
師匠!
奥義とは、迷わぬ心の事だったのですね!
これだあああ!!
えいやあああああ!!
シーゲルン1世のお言葉あああああ!!