不器用親父が水道修理にチャレンジした結果
あれは中学1年生くらいだったかなぁ。
ゴムパッキンがいかれたのか、自宅のキッチン水道から水が滴るようになったんですね。
酒好きで、金使いが荒く見栄っ張りな典型的な僕のダメ親父だけど、この時は何故か頼れる父親っぽい所を見せたかったようで、モンキーレンチ片手に水道に挑んで行ったんです。
子供心に「父さんもやるときゃやるじゃん!」なんて思ったもので。
ただ悲しきかな、心身共に不器用な親父に突然神の手が宿る訳もなく、しばらくするとキッチンから大声が聞こえてきた。
「うわー!た!たまらん!」
飛んでいくと水道管の変なところから噴射した高圧の水を顔面に浴び続ける親父がいた。
「ちょ、何でこうなってんの?」
「た!たまらん!」
たまらん!じゃねーよ
ぎゅーって水道管を抑えているんだけどそれが意味あるのか無いのか、指の隙間から圧縮された水がケルヒャー状態になって親父の顔面に突き刺さってた。
15分くらい眺めていたら顔に穴が空くんじゃねーかなって感じの。
しまいにゃ「もふぉうううう」みたいな謎のうねり声あげてたから。
もうちょっとだけ眺めていようかなって思ったりもしたんだけど、親父に穴空いちゃうのもアレなんでクラシアンに電話ですよ。
普段父と会話すらしない母も一部始終を見ていて、流石に今回は声を荒らげるかなってーって思ってたんだけど無言で去っていったよね。
それから10年経ったくらいかな。
さっくり離婚してたよねー