液体パパ

3人子育て中の個人タクシードライバーがわりと変な記事を公開します。



悲しみのなぞなぞ

長男「なぞなぞ出すよ」

7歳の長男がこのように言うんだけど僕は知ってるんですよ。
彼はろくでもないなぞなぞしか出せない事を僕はよく知ってるんですよ。

長男「美味しいものってなーんだ?」

僕「チョコ?」

長男「正解!」

みたいななぞなぞ出しやがるんですよ。
なぞなぞっていうか、もうこれを何と呼ぶのかすら分からない。

只のやりとり

その時間の無駄っぷりたるやですよ。
ドラクエ3で仲間を加えずに一人でゾーマを倒すとこまでやってたあの頃の自分に匹敵する程。

でも彼が最後に出題したのは6歳の頃で、当時まだ幼稚園児だった。
小学生になった今は少しは成長したのだろうか。
親として子の成長を感じるのはこういった場面だからね。

僕「良いだろう」

了承した。
さぁお前の成長を見せてくれ。

長男「ショベルのついている車ってなーんだ?」


こいつ何も変わってねぇ


何だったんだ。
お前のこの1年はくださいなんだったんだ。

僕「ショベルカー?」

長男「正解!」


嬉しくねぇ。
この正解はむしろ悲しい。
お前の出すなぞなぞは悲しみが強い。


長男「次の問題行くよ」


容赦ねーな。
パパはまだ悲しみから抜け出せていないんだよ。


長男「キャンプができる車ってなーんだ?」


悲しみが強い

強すぎる。
嘘だろ。
こんな事をずっと続けるのか。
もう帰りたい。
このやりとりの無い世界に帰りたい。


僕「キャンピングカー?」

長男「正解!」


痛い


息子の失われた1年が胸に突き刺さる。
痛い。
普通のなぞなぞがしたい。
僕の知っているなぞなぞはこれじゃない。
普通が恋しい。


長男「次の問題行くよ」


誰か止めてくれ。
何らかの方法で。


長男「卵を焼くと何になる?」


急にどうした


いつものやつはどうした?
これはなぞなぞっぽいと言えばなぞなぞっぽいぞ。
只かなりの難問だ。

彼のことだからいわゆるなぞなぞっぽい答えではなく、目玉焼きとかスクランブルエッグとかそういう事になると思うんだ。
捻りという概念は存在しないのだから。

でもまぁここは今までの出題傾向からして普通にアレで正解だろう。


僕「卵焼き?」


長男「ハズレ!」


僕「正解は?」


長男「かまど」


かまど!?


たまご

どうした!?
何が起きた!?
2問目と3問目の間に何があった!?
全然分かんねー。
何かここには画期的なとんちが隠されているのだろうか。
現代の一休さんよ、その頭脳でパパを驚かせてみてくれよ。


僕「なんでかまどなの?」

長男「だって卵を焼くと熱くなるじゃん?」

僕「うん」

長男「熱いと言えばかまどだから」



悲しい