【作品】僕とバイキンマンが融合した絵を描かれた話
我が家の3歳の次男は取り憑かれたかのように踏切の絵を描く。
もう本当に、こっちから見たら全部同じだろうって思うんだけど、スケッチブックに踏切を量産する。
空から踏切界の遣いが迎えに来たらすげーしっくり来るくらい。
どうりでってなる。
遣い「お父様は驚かれるかもしれませんが…」
僕「あ、いえ。まぁそうだろうなって所でした」
所が先日、今まで踏切しか描かなかった次男がなんと普段と違う絵を描いたと言うじゃないですか。
どうした。
話を聞けば、なんとパパの絵を描いたというじゃありませんか。
マジか。
マジかお前。
あれだけ踏切が大好きだった次男が、次に描いたのはパパの絵だったのか。
パパは踏切の次にランクイン出来たって事か。
表彰台の一番上に上がった踏切とお互いの健闘を称え合っていたのもつかの間、どうやら普通のパパの絵では無いことを告げられる。
「ぱぱバイキンマンの絵を描いた」
ちょっと何言ってるのかわからない。
普通に描けば良かったのに、何故バイキンマンとパパを融合させたのか。
しかもよりによってそいつと。
普通のが欲しい。
普通のをくれ。
発注したものと全く違うもの届いちゃった。
それでも屈託のない笑顔で「ぱぱバイキンマンを描いたんだよー」とか言われちゃうとさ、さすがに普通のをくれとは言えなかったよ。
しかしバイキンマンと融合させるってさ、メッセージがはっきりし過ぎていませんか?
次男の中では似た者同士だったって事ですよね。
子供の感性残酷過ぎません?
スケッチブックのページをわっさわっさめくってね、「これだよ」って見せられたのがこの絵。
「ぱぱバイキンマン」
ナメてんのか!
パパ要素はどこなんだよ。
いや確かにバイキンマンかっていうとそれも疑問だけど、どっちかで言えばこれはバイキンマンのソレだよ。
これはバイキンマンのソレだよ。
ここからパパ要素を一切感じないんだよ。
僕「これ、パパなの?」
次男「ぱぱバイキンマンだよ」
もうバイキンマンで良いだろうが!
何故だ!何故パパを巻き込むんだ!
バイキンマンでいいんだよ。
こいつはバイキンマンとしてでもちゃんとやっていけるよ。
バイキンマンっていう雰囲気をちゃんと持っているから。
一方でパパとしてはちょっとやっていけないよ。
授業参観にこいつ来たらざわつくだろうが。
触覚!?
ってなるだろうが。
次男「これは、ぱぱバイキンマン!」
うるせーよ!
知ってるよ。
残念ながらぱぱバイキンマンなのもう知っているよ。
でも頼むから次バイキンマンの絵を描くときはパパを放っておいてくれ。