【日常】これが本当の、TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ
「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」
とかいう映画がね、今ばんばん宣伝されているんですよ。
宮藤官九郎監督のやつ。
スポンサーリンク
まぁ普通に面白そうな映画ではあるんですけど、このタイトル聞いて思い出す事があるんですよね。
僕には3歳離れた兄がいるんです。
共同の子供部屋で、よくあるあの勉強机を2個並べてた。
その兄が高校1年くらいの時ですかね。
ある日かなり汚れた部屋をね、いい加減片付けろと母に言われまして、僕ら兄弟は各々の机周りを掃除していた訳ですよ。
兄は何を血迷ったか、母が近くにいるにも関わらず、机の引き出しの一番下を掃除し始めた。
片付けにエキサイトしちゃったのかな?
その一番下の引き出しが勢い余って手前に抜けちゃったんですよ。
もう分かりますよね?
その引っこ抜かれた引き出しの奥のスペースには、どスケベな本が何冊も。
「お?今日は明るいうちから出番かい?」
みたいな顔してた。
全然出番じゃない。
今一番出番じゃない。
がっつり親バレする。
男子がどのように性の勉強をしているのかも理解していない母親は、兄に対して説教を始めるのである。
今でも覚えている。
「これは道を踏み外した間違った人が見る本だ!」
そんな仰天な偏見発言までしていた。
あの時兄は完全に地獄に堕ちていた。
ああ、若くして死ぬってのはこういう事なんだなって。
20年くらい前にすでに映画を先取ってた。
その説教をね、僕は涼しい顔で聞き流しながら黙々と部屋掃除を続行していたんだけど、内心は全く余裕が無いよね。
いやだってさ、全く同じ場所に隠してっから。
僕のTOO YOUNGも僕の方の机の全く同じ場所に隠してあるから。
さすが同じ遺伝子の持ち主。
遺伝情報に隠し場所が刻まれてる。
こっちもね、同じ事が起きれば、全く同じ地獄に堕ちる。
先にいるであろう兄貴に、「地獄へようこそぉぉ!」とか言われちゃう。
万が一こちらの引き出しの奥までチェックされたら、間違いなくTO DIE! になる。
僕のTOO YOUNGがTO DIE!して、結果、若くして死ぬ。
少しでも焦りを出せば感づかれる訳で。
平静を。
気配を消すんだ。
存在を消すんだ。
結局その日はどうにか僕の方までガサ入れが行われる事はなく、若くして死んだのは兄貴だけとなった。
あの時、兄貴からはあらゆる何かが抜け出て、多分体重は700グラムくらいになってたと思う。
勉強は出来ないくせに無駄に人の行動は読めた僕なので、母は学校に行ってる間に僕の引き出し奥もチェックする筈だと踏んだ。
このままだと学校に行ってる間にTO DIE!すると考えた僕は、その日から何重にもビニール袋で包み、雑木林の一角に隠す事にした。
かなり高いセキュリティレベル。
それが功を奏したか、それ以降今日に至るまで僕の方はどスケベ本を所持した事は無いと思っているみたいだ。
「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」
多分きっと、そんな映画だと思う。
にほんブログ村
↑
応援どうもありがとうございます!