【作品】2歳児の考えたドミノ倒しがえぐいんだけど
2歳の次男はドミノ倒しにハマっていましてね。
どうやら最初うちの奥様がやったのを見て、同じように真似しているっぽいんですよね。
ほら、2歳児ってパクりが容赦ないから。
他人のやってる事すぐパクるから。
そんでまぁ木の積み木を並べ終わったらさ、僕を呼ぶわけですよ。
「できた~」
とか言って。
密度がえぐい
これはいいの?
あってんの?
いや確かにさ、人間がドミノ倒しになる時ってこんくらいの密度よ。
人間の時はね。
でもこういった木の玩具でやる時はちげーんじゃねーかな。
えぐい
あとなんなのその謎のギミック。
そっからスタートなの?
それでうまく行くとでも思ってんの?
世間舐めてんじゃねーぞ。
世間舐めんじゃねーっつーの
なんだよこれは。
これは何という遊びなんだよ。
パパこんな遊び初めてだよ。
ママのやってたドミノ倒しを見てそれを真似てんだろ?
ひょっとしてそもそもママがこの前衛的なドミノ倒しをやってたの?
だとしたら世間舐めてんのはママって事になるんだけど。
手直しすんのか?
そうだな。
人間は失敗から学ぶものだからな。
人間は例え失敗をしたとしても、その経験を次回に生かして改善できる生き物なんだ。
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散った夢はまた再び拾い集める事が出来る。
そうして繋ぎ合わせた欠片を、人々は希望と名付けたんだね。
君もそうやって希望を手にして、大きく大きく成長していくんだね。
成長しろよ
お前は何を見ていた?
その方法でドミノ倒しはスタートしねぇ。
その方法ではただいくつかの積み木が隆起するだけ。
パパはただ隆起するのを見ていた。
お前も見てて欲しかった。
ただ隆起するだけの所をお前も見てて欲しかった。
もっとさ、完成度の高いドミノ倒しが出来てから呼んでくれよ。
密度がえぐいドミノの一部を隆起させる遊びとか見ててもパパはつまんねーんだよ。
膝サポーターのテレビショッピングくらいつまんねーんだよ。
それから数分が経過した。
「パパーできた」
覚えたての拙い言葉でそう呼ばれた。
ほう。
何一つパパは期待してねーが、呼ぶからにはそれなりの形にはなったのだろう。
どれ、見せてみなさいよ。
なんだと
想像以上に進化した。
高密度の部分は完全に継承されているけど、何かより巨大なギミックが追加された。
まさかあの密度を力技でねじ伏せようと言うのか。
これは木の車を上から滑らせると、左右に振れながら下まで走り落ちる玩具。
その勢いでこの高密度ドミノをぶち抜こうという事か。
何という発想。
押して駄目なら押し潰せという剛の精神。
まさかこいつがラオウと同じ思想の持ち主だったとは。
やってみろ。
力の限りやってみろ。
ガッ
高密度ドミノびくともしねぇ。
いや無理だろこれは。
相手ガッチガチだぞ。
木の車でどうにかなる相手じゃねぇ。
しかしこいつは諦めなかった。
この木の車の玩具には先ほど流した二個連結した車とは別に、一個単独タイプの車もある。
不敵な笑みを浮かべた次男は、トドメと言わんばかりにその車を上から流した。
ガッ
でしょうね
でもこれでこの小悪魔がくたばるのであれば人類にとってプラスではなかろうか pic.twitter.com/rV9v3CN1Pa
— ぜつ (@zetupon) 2017年1月21日
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