【子育て】THE・残念ゲーム~今最も熱い最高のゲーム~
「残念ゲームしよう」
お風呂場で餃子(上の子)に言われて、うわぁ…って思って。
「この戦いが終わったら俺、結婚するんだ」ってくらい嫌な予感しかしなくて。
実は僕が仕事の日に奥様も同じ事を言われてやったらしく、確かに残念だったと。
その話を聞いていたからさ、まぁ全力で聞こえてないふりするよね。
風呂場だから肌を寄せあってる距離だけどね。
「へぇ~週に一回はこの湯沸し器のフィルター掃除しなきゃいけないんだ~へぇ~」
とか言いながら。
「やってる家あんのかね~」
とか言いながら。
もうね、あっちは全然空気読んでくれない。
こっちのエスケープ全く通用しない。
菅官房長官かってくらい粛々と始めちゃってるから。
とは言え準備もへったくれもないこのゲーム。
「僕のこの手が出たか出てないか当ててね」
そういうと、片手をお湯の中に沈めて、勢いよく水面に近付けてまた沈めた。
「今のは出たでしょーか?」
クソゲーだ
すげーやりたくねぇ。
助けて。
残念ゲームやりたくねぇ。
「いやちょっと…見てなかった…」
やりたくない感じすっごい出しながら言ったよ。
思いすぎて多分だけど体に引っ付いてる水滴を良く見るとノーセンキューって文字になってたと思う。
彼まだ英語分かんないからかな。
全然こっちの気持ち伝わんない。
「はぁ…ちゃんと見ててね?」
また水中から水面に向かって手をマドハンドみたいな形にして、グワって素早く浮かべて沈めた。
「はい。じゃあ今のは出たでしょうか?」
なにこいつ。
しょうがないから親切心でもう一回だけやってやる感だしてきた。
出来ればオーディエンスでいたかったんだけど、これもう残念ゲームの参加者として完全に登録されちゃってるよね。
いや正直ね、最初のも見てたし今のも見てたけど、両方とも水面から出てますよ。
宇宙戦艦ヤマトかってくらい浮上してましたよ。
そんな分かりきった事を回答する苦痛っていうか滑稽さっていうか。
まぁでもいいよ。
もう容赦なく当ててやるよ。
「出てたよ」
その回答をうけて少しだけ考えたのちに彼はこう言った。
「ざんねーん!出てませんでしたー!」
同時に顔に水ぶっかけてきた。
てめーのさじ加減じゃねーか!
3倍くらいかけ返してやった。
想像を絶するくらい残念なゲームだったわ。
SEGAでもこんなゲーム出さねーよ。